【新型スズキ『ワゴンR』発表】材料の見直しで衝突安全性も向上

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【新型スズキ『ワゴンR』発表】材料の見直しで衝突安全性も向上
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営業サイドからの強い要望により、外観のデザインこそキープコンセプトを貫いた新型『ワゴンR』だが、中身は劇的と言えるほど進化を遂げた。先代モデルとの最大の違いは、材料の見直しによって車体重量を増加させず、衝突安全性を向上させたことだ。

「骨格の主要部分にハイテン鋼(高張力鋼板)を、それを囲むようにテーラードブランク材を配置しています。特にハイテン鋼の採用率は先代の約5%から約25%へ大幅に増やしています。これらの採用で従来からの重量をキープしつつ、全体の強度をかなり向上させました」

「軽自動車のような小型のクルマにとって、衝突の衝撃を構造によって吸収することはもちろんですが、過度の破壊を防がなくてはなりません。衝突に強い構造にして、なおかつ車体重量を増やさないようにするにはこうした新材料の採用が必要不可欠です」

「ハイテン鋼を先代と同様の比率で使っていたとしたら、同じ強度を確保するためには最低でも20kg近くは重量が増えていたはず」と四輪車体設計グループの野村和利・第一グループ課長は語る。

ボンネットフードにもハイテン鋼が使用されているが、歩行者傷害軽減構造になっており、特に頭部へのダメージを与えないように効率良く潰れるように工夫してある。

価格の高い材料を採用しているが肉厚を調整するなどの特注は行っておらず、基本的には材料メーカーの汎用品を使用している。こうした部分でコスト低減を図っており、材料費の上昇を最小限に抑えたという。

《石田真一》

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