画面の美しさが強調されることの多い『GT4』だが、リアルさを強調しているのはグラフィックだけではない。実物のクルマに近いフィールだと感じさせる真の立役者は専用コントローラー、ロジクール『GT FORCE Pro』ではないかと思う。
GT FORCE Proは前作『GT3』の発売と同時に発表され、今ではプレイステーション2用のレースゲームには欠かせない存在となった『GT FORCE』の改良版にあたる。ステアリングのロックtoロックを実車とほぼ同じ2.5回転(900度)としており、実車と同様にハンドリングしないと曲がらないという特性を持つ。
また、モーターのトルクをGT FORCEの2倍としており、さらにはステアリングの回転量を判断するセンサーも高精度化されており、こちらはGT FORCE比で16倍だ。
モーターのパワーが増大されたことで、フォースフィードバックの精度も向上しており、エンジン出力の大小も運転感覚の違いとしてはっきりと表現できるようになった。600ps近い高出力のレーシングカーと、150ps程度の市販車では同じコースを走ったとしても、もはや同じ運転方法では通じない。前者には前者の、後者には後者に適したドライビングを行わないとうまく走れないほどになった。
GT4も凄いのだが、GT FORCE Proがさらに凄すぎて、登場当時には「これは凄い」と思ったGT FORCEが今では霞んで見える。GT FORCEではもうリアルさを感じられない。「これはオモチャなんだ」と、長くプレイすればするほどそう思えてくる。