「人間関係に疲れた」---そんな理由でバスジャック

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28日午後、長野県坂城町の上信越自動車道下り線を走行していた高速路線バスの乗客から「バスジャックされたと連絡が入った」という内容の110番通報が寄せられた。犯人は長野市内のパーキングエリアで1時間ろう城した後、運転手の勧めに従って乗客を全員解放し、駆けつけた警察官に逮捕されている。

長野県警の調べによると、事件が起きたのは28日の午後6時40分ごろだという。新宿駅を午後3時50分に出発し、JR長野駅前を目指して走っていた川中島バスの路線高速バスが、終点まであと40分あまりに迫った長野県坂城町内の上信越道を走行中、乗客の男が運転手の脇腹に刃渡り22cmの包丁を突きつけ、「近くのパーキングエリアに入れ、警察を呼べ」と脅迫した。

たまたまこのバスに乗り合わせていたバス会社の社員が会社に「バスジャックされた」と一報。会社は運転手に電話を掛け、その事実を確認した上で110番通報した。また、数分後には別の乗客の家族から長野県警に対して「家族からパスジャックされた、とメールが届いた」という内容の通報が寄せられているという。

バスは長野市内の松代パーキングエリアに入って1時間停止。この間に運転手は犯人の男の身の上話などを聞いて落ち着かせるとともに乗客の解放を提案。乗客の解放が終了した後、包丁を奪取することにも成功。直後に男は踏み込んだ警察官に取り押さえられた。

男は警察の取り調べに対して「人間関係に疲れた。長野で自殺しようと思った」などと供述しているようだ。

《石田真一》

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