発売されたばかりの新型車をどこよりも早く入手し、試行錯誤を繰り返してオーディオ機器ををインストール。時間的制約に追いかけられながらも、しっかりとした音を出すというのは非常に難しい作業だ。
モービルエレクトロニクスショーにおいても、その難関にチャレンジしようとするショップが例年いくつか現れるのだが、デモカーにマツダ『RX-8』を選んだショップはケーツーパフォーマンスプロダクトだけだった。
担当者の水野耕輔さんは「モジュールオーディオに泣かされました」と開口一番に語ったが、最初はこれを外して通常の2DIN化を試みたという。
「ところが何をどうやっても無理でした。クルマを購入したマツダの販売店さんともいろいろ協議したのですが、時間的な制約もあって外すのは無理だと見切りを付け、アプローチを変えました」
結果、センターコンソールのパネルの最上部を加工し、1DINサイズ分のスペースを作り出したという。ここにアルパイン製のDVDヘッドユニット『IVA-D900J』を入れた。
また、スペアタイヤレスとなったRX-8の特長を活かし、リアのラゲッジスペースにはアンプ類を上手に収納してある。キャパシターのひとつがロータリー形状の架台に置かれているのもアクセントポイントだ。もちろん車室には何の影響も生じておらず、リアシートにも違和感なく座ることができる。
「時間があればもう少しきちんと工作できたと思いますが、限界の努力は尽くしました」と水野さん。それでも「純正品しか装着できない」と言われたクルマにこれだけすっきりとインストールする技術にはただ驚くしかない。