ヤマハ発動機が7日発表した2003年3月期連決算は、アジアでの2輪車の大幅販売増などにより売上高は前期比7.0%増の1兆0132億円と、初めて1兆円の大台に乗せた。増販やコストダウンにより営業利益は81.9%増の677億円、経常利益は約2倍の672億円、純利益は約2.7倍の256億円と、いずれも過去最高になった。
事業別では主力の2輪車をはじめ、マリン、特機など全ての事業で売上高を伸ばした。とくにアジアでの2輪車は33%の増収で、地域別では欧州に次ぐ売り上げとなった。マリンは北米の売上高が20%増加し、9%減と不振の国内を補った。
今期(2004年3月期)予想は、売上高が1.7%増の1兆0300億円、営業利益は0.5%増の680億円、純利益は25.2%増の320億円と、すべて過去最高を更新する。長谷川至社長は「今期は(円高などにより)北米の利益が減少するが、アジアの拡大やコストダウンにより、利益体質を定着させたい」と述べた。