レッカー移動されたクルマを警察から奪還せよ---違反常習者の作戦大失敗

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警視庁は16日、東京都渋谷区内の民間駐車場に侵入し、駐車違反でレッカー移動された自分のクルマを取り返そうとした22歳の男を窃盗未遂容疑で逮捕したことを明らかした。また、この男の身代わりに警察に出頭した35歳の男を犯人隠匿の疑いで逮捕している。

警視庁・渋谷署の調べによると、窃盗容疑で逮捕された22歳の男は免許取得後4年間で9回も交通違反を繰り返した常習者。すでに違反点数累積によって免許停止処分となっていたが、処分実施後も無免許状態でクルマの運転を繰り返していたとみられ、今年2月6日の午前に渋谷区内で違法駐車の摘発を受け、レッカー移動されていた。

男はこれまでの摘発経験から、レッカー移動されたクルマが保管されている民間の駐車場を把握。男の予想通り、クルマは警察が借り上げている駐車スペースに止められており、自分の持っていたカギを使って何食わぬ顔でエンジンを始動。そのまま200mほど走ったが、ここで駐車場の管理人に発見されてしまった。管理人は男に対して「そのクルマは警察が管理している。持って行くと泥棒になるぞ」と注意。それに対して男は「警察が管理しているということは俺のクルマじゃなくなったというわけだ」と言い、そのまま走って逃走した。

同日の夜、渋谷署には持ち去られようとしたクルマに乗っていたと自称する35歳の男が現れ、反則金を支払ってクルマの返却を求めようとした。しかし、駐車違反の摘発を受けた場所が男の供述と違うことが判明。さらには問題のクルマが保管場所で盗まれかかっていたこともわかり、警察官が出頭してきた男を追及した結果、身代わりで出頭したことが確定的になったため犯人隠避容疑で逮捕。後に駐車場からクルマを持ち去ろうとした男も逮捕されることになった。

警察の調べに対して男は「駐車場から自分のクルマを持ち出すことが悪いことか?」と容疑を否認しているという。

《石田真一》

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