日本自動車工業会や日本自動車会議所などが来春入居する予定の「自動車会館」構想が早くも頓挫する可能性が出ている。自動車業界団体の入居希望が予定よりも少なかったためだ。
自動車会館は、日本自動車会議所会長でもあるトヨタ自動車の豊田章一郎名誉会長の長年の夢であり、自工会の移転に合わせて計画された。自動車業界団体を一堂に集める予定で、東京都港区芝のビルに自工会や日本自動車販売協会連合会など、約20団体が入る予定だった。しかし、予定のビルは、交通が不便なことや現在の家賃よりも高くなる団体もあって、入居を辞退する業界団体が続出している模様だ。
芝のビルに決定したのは、ビルオーナーがビルの名称を「自動車会館」とすることを承諾したため決定した。しかし、このままの状態では、入居する業界団体がビルスペースの半分にも満たない可能性があり、「会館」とするための条件が整わない。まとまりかけた自動車会館構想は早くも頓挫しそうだ。