日本自動車工業会と石油連盟は16日、ディーゼル微粒子フィルター(DPF)を装着した新短期規制以降の新型ディーゼル車を対象に、エンジンオイルの品質に関するガイドラインとしてトラック、バス用「DH-2」、乗用車クラス用「DL-1」を設定した。
ディーゼル車は、内燃機関では燃費が良いものの、PM(粒子状物質)、NOx(窒素酸化物)などの大気汚染物質が多く、2003年10月から新短期規制、2005年から新長期規制が施行される。自動車業界は、DPF、触媒を使った後処理システムの開発を進め、今年10月から順次、新短期規制値以下にPMを低減したディーゼル車を市場導入する予定。
このような動きの中、自工会と石連は、ディーゼルエンジン本体の潤滑だけでなく、DPFへの適合性も考慮した新しいディーゼルエンジンオイルの品質について検討を行い、ガイドライを設定した。
ガイドラインでは、日本自動車規格(JASO)「自動車用ディーゼル機関潤滑油DH-1(M355)」で要求されるエンジン清浄性、摩耗防止性に加えてDPFの詰まりの原因となる燃焼残渣物(灰分)と触媒性能を損なうおそれのある成分の低減を求めている。トラック、バスと乗用車では、エンジン耐久性、オイル交換距離、省燃費性に対してエンジンオイルに求められる性能が異なるため、今回新たにDH-2とDL-1の2つのカテゴリーを設定した。