気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年12月11日付
●三菱自動車「コルト」受注台数3週間で目標台数1万5000台突破(読売・8面)
●燃料電池車、日産も参戦、大手3社出そろう(朝日・11面)
●ダイムラークライスラー「ベンツ」リコール、スバルは「レガシィ」など改善対策(朝日・37面)
●道路民営化「最終報告」扱い定まらぬなか、首相、次は国交相に“丸なげ”(産経・5面)
●ホンダ系モータースポーツ「無限」、元監査役が巨額着服、告訴(東京・27面)
●日商岩井ーニチメン統合、来春に持ち株会社(日経・1面)
●フィアット、CEO辞任、12日役員会、経営危機で体制刷新(日経・9面)
●11月の中古車販売登録台数、2カ月連続前年割れ(日経・13面)
●日産自動車、低価格の人体センサー開発(日経・13面)
●会社研究、日産自動車、税負担コスト要因に(日経・17面)
●ETC車載器、ぐっと身近、有料道路の自動決済、松下電工など2万円切る新製品(日経・31面)
ひとくちコメント
F1グランプリ優勝で知られる自動車レース用エンジン製造「無限」と関連会社が、経理を担当していた元監査役に、約28億円を着服されたとして、その元監査役を業務上横領と背任の疑いで東京地検に告訴したという。きょうの東京が社会面のトップ記事で報じている。
記事によると、元監査役はホンダからの出向者で、「無限」などの会社の資金を用い、本人が経営する会社名義で港区南麻布の土地などを25億円で購入し、他の土地も3億円で購入するなど、資産を横領した疑い。
元監査役の代理人の弁護士は「民事訴訟が係争中で、訴訟の手続きにおいて、横領や背任に問われるべき行為は一切ないことが明らかになる」とコメントしているようだが、「無限」の本田博俊社長は、ホンダ・創業者の故本田宗一郎氏の長男。元監査役は父親が築いたホンダからの出向だったこともあり、その長男が信頼し切っていたことが、逆に仇になった。
それにしても、F1レースは“走る広告塔”とも言われるだけに、参戦するための費用も“無限大”のようである。