ホンダの創業者である故・本田宗一郎氏の長男が経営する自動車レース用エンジン開発会社無限の元監査役が、会社の金を着服していたとして業務上横領で東京地検に告発されていたことが明らかになった。
告発によると、この元監査役は1966年にホンダに入社、主に経理畑を歩み、1993年に無限に出向、1996年にホンダ、無限ともに一旦退職した。その後、無限と本田宗一郎氏からの資産を管理するホンダ興産の経理を任された際、無限とホンダ興産の資産約26億円を使って、この元監査役が経営する会社名義で東京都港区南麻布の土地を購入したとされている。さらに、無限とホンダ興産の銀行口座からの横領を繰り返していたとしている。横領金額は合計で30億円を超える模様だ。
元監査役は無限の本田社長の指示に基づいたものとして横領の疑いを否定している。