また! 酒気帯び運転などトラブル続出の神戸市交通局にバス使用停止命令

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国土交通省・近畿運輸局は25日、バス運転手の飲酒運転が原因で、今年8月に歩行者を死亡させる事故を起こした神戸市交通局に対し、この運転手が所属する落合営業所のバス5台を、今月28日から70日間使用停止とする行政処分の内容を明らかにした。また、運転手の飲酒を点呼の際に見抜けなかったとして、この営業所で統括運行管理者を務める次長の資格者証を剥奪するという決定も行っている。

この事故は今年8月28日、神戸市須磨区内の路上で、市営バスが前方を横断していた80歳の女性に気づかずにはね、死亡させたというもの。事故後に運転手が酒気帯び状態(呼気1リットル中0.2ミリグラムのアルコールを検出)であったことが判明しており、道交法違反(酒気帯び運転)の現行犯で逮捕。運転手は後に懲戒免職処分になっている。

今回の処分は、9月2日に行われた近畿運輸局の特別監査の結果によるもの。点呼の際に運転手の酒気帯び状態をチェックする体制にはなっておらず、事実上は首を縦に振るか、横に振るかでのみ行われていたという実態が明らかになった。このため、問題の運転手が所属する神戸市交通局・落合営業所で統括運行管理者を務めていた営業所次長の管理資格者証を剥奪するとともに、同営業所が保有するバス5台について、今月28日から70日間の使用停止を命じた。

また、この監査の過程で明らかになった他のトラブル(須磨営業所のバスが小学生をはねて重傷を負わす、西神営業所のバス運転手同士が殴りあいのケンカを行ってケガをして数便が運休)についても、それぞれ1台を25日間、10日間の使用停止処分にしている。

神戸市交通局では「本日の処分を厳粛に受け止め、職員一同が信頼回復に向けて一層の努力をしていきたい」とコメントしている。

《石田真一》

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