G-BOOKの情報サービスは、最新の情報と位置情報がリンクして行きたい場所を探す「ライブナビゲーション」、ニュース、天気、交通情報、金融情報などの「インフォメーション」、メールや伝言板・掲示板など「コミュニケーション」、音楽と映像「エンターティメント」、パネルタッチで買い物ができる「Eコマース」など多種多様に取り揃うコンテンツ機能が豊富にそろっている。
「キラーコンテンツがここから現れるのではないか」と第5開発センターの保科氏も期待するライブナビゲーションは位置情報連動型情報番組。たとえば全国各地の心霊現象が起きるスポットを探して、「ここに行きたい!」となったらワンボタンで行き先設定でナビが経路誘導を始めるコンテンツなど。
インフォメーションは、交通情報のようにドライブに必要な情報のほか、ニュースや株価などいつでも必要な情報をテキスト読み上げ機能で得ることができる。
コミュニケーション機能は、メールサービスはG-BOOK加入時にもらえるオリジナルメールアドレスの他に、ユーザーが既に加入しているプロバイダーのメールをインターネット経由で受信する事もできる。さらに届いたメールは合成音声による読み上げにも対応している。他にも特定のユーザー同士で使える「伝言板」や、不特定多数の人と情報交換できる「掲示板」などもある。
一方、コミュニケーション機能以上に充実しているのは、エンターティメント機能、特にオーディオ関連のサービスだ。G-BOOK端末はメモリーオーディオ機能の「SD AUDIO」やMIDIを使った通信カラオケ/BGM「AUTO LIVE」を搭載しており、音楽配信やカラオケ/BGM配信のサービスに対応している。筆者も実際に聞いてみたが、両者とも音質は上々。特にメモリーオーディオはMD並みの音質であり、走行中に聞く分には不満のないクオリティだった。カラオケ機能は、主に安全性の確保のために走行中は歌詞が表示されない。しかし、
「ミニバンタイプのクルマなら、後席用モニターで歌詞表示つきのカラオケを楽しめるようにできる」(第5開発センター第1電子技術部第13電子室第5グループの保科健氏)と今後の展望をにおわせた。
また、この他にも、G-BOOK端末では動画クリッピングを楽しめる「MOVIE」や、ウェブアニメーション機能のFlashを使った簡単なゲーム機能、GAZOOショッピングで買い物ができる「Eコマース」など、多彩なコンテンツ/サービスに対応している。SD AUDIO以外のコンテンツは安全上の自主規制から走行中の利用はできないが、休憩所などでの暇つぶしに重宝しそうだ。
G-BOOKはオープンアライアンスを基本とし、既存のコンテンツと競合する内容であってもWellcomeの方針を貫くという。つまり「たとえばGAZOOと競合するEコマースサイトであっても当然ありですよ」(友山茂樹e-TOYOTA部長)ということだ。