日産復活のシンボルとして自身も復活した『フェアレディZ』。Zの復活といえば99年に北米日産が独断専行的に開発・発表した『Zコンセプト』を思い浮かべる人もいるだろう。だが湯川伸次郎チーフ・プロダクト・スペシャリストは、以前から研究は継続されていたという。
「ものとしてはZコンセプトは最初ではありません。われわれはZを何とかしたいと、ずっと研究を続けていました。ゴーン社長の決断も開発陣を後押ししてくれ、我々の志気も盛り上がったというわけです」と湯川チーフ。
つまりゴーン登場以前、北米日産Zコンセプト以前から新型Zの先行開発は進められており、何台かのプロトタイプやデザインスタディが作られ、ZコンセプトによってZ復活への雰囲気ができあがり、ゴーン社長によって新型開発に公式GOサインが出た、ということか。
リバイバルプランばかりが脚光を浴びるが、それ以前から日産のDNAを大切にしつつ、改革を模索していた人たちが日産の中にもいたということだ。