経営危機に陥っているイタリアのフィアット社パオロ・カンタレラ最高経営責任者(CEO)が退任することが明らかになった。
フィアットはアメリカの同時多発テロ事件以降、業績が急速に低迷して資金繰りも悪化、2週間前には主要債権銀行から、業績動向に応じて30億ユーロ分の増資の資金援助を受ける契約を結んでいる。フィアットの自動車部門の負債額は350億ユーロ(約4兆円)にまで達しており、負債削減が急務で、カンタレラCEOは責任をとって辞任する。
GE(ゼネラルエレクトロニック)出身のパオロ・フレスコフィアット会長が当面、CEOを兼務する。フィアットを6年間にわたって指揮してきたカンタレラ氏が辞任して、GMとの資本提携で主導的役割を担ったフレスコ氏が台頭することで、創業者一族のアニェッリ一族のカラーが薄まり、代わってGMなど、米国グループが主導権を握ると見られる。
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