国の自動車検査場で不正車検が発覚した問題は、検査官の贈収賄事件に広がる可能性も否定できず、国土交通省の担当者は「そういうことはないと思うが…」と困惑している。
運輸局の内部調査に対し、不正車検を認めている2人の検査官は「業者のごり押しに負けた」と理由を説明しているが、関係筋によると、不正車検は少なくとも数年前から続いていた可能性がある。「何らかの関係がないと、数年も続かないはず」と組織的関与を指摘する声も根強い。
内部調査は今月いっぱいかかる見通しだが、仮に捜査当局が動くなどして検査官の収賄が発覚した場合、車検制度に対する不信感が吹き出すのは必至だ。