今回の『アルファード』発表会には、CMに出演する映画俳優ジャン・レノさんの記者会見というオマケがついていたが、テレビやスポーツ新聞などのカメラマンの間ではちょっとしたパニックが起きていた。
当日、発表会場に集まった記者やカメラマンの多くは、現場に入ってから「ジャン・レノが来るらしい」ということを関係者から聞かされた。集まっていた記者たちはクルマであるとか、経済分野の記事執筆が専門。メーカーの担当者から開発の裏話を引き出すことには長けているが、映画俳優を相手に気の利いた質問をすることには慣れていない。雑誌のカメラマンはある程度オールマイティに対応できるが、普段は芸能ネタと縁がない経済ニュース担当カメラマンは大慌て。
スポーツ新聞の担当カメラマンや、テレビ局の経済担当記者が「映画俳優のジャン・レノがいる。芸能担当のチームを大至急手配させろ、俺じゃあ対応できないよ」などと携帯電話片手に怒鳴りあう光景が見られた。
結局、会見では大半の会社が分野違いのスタッフをそのまま残して対応することに。芸能関係の取材、特にフォト・セッションではカメラマン同士が場所の取り合いを行い、怒号や罵声が飛び交うことも珍しくないが、言うなればこの日の参加者はクルマの発表会で必ず顔を合わせる知り合いばかり。そのため極めて静かに、場所の譲り合いなどをしてしまうほど和やかな雰囲気の中で行われた。
これにはさすがのジャン・レノさんもビックリしたのか、思わず「紳士的な雰囲気だね」とつぶやくほど。