ニュージャージー州のニューブランズウィック警察が、フォードを相手取って訴訟を起こした。理由はフォードがパトカー用に開発して全米の警察に販売していた『クラウン・ビクトリア』に欠陥がある、ということ。
同警察によると、クラウン・ビクトリアは燃料もれを起こしやすく、そのためハイスピードで後部を衝突されると火災が起こる原因になる、という。カーチェイスを行う場合、非常に危険と考えられるのだ。
実はフォード製パトカーに対する不信は以前から伝えられていた。アリゾナ州警察でも同様の理由でフォードに対して不服申し立てを行っている。アリゾナ州では実際にパトカーの火災による死亡者も出ているということで、ニュージャージー州では訴訟に踏み切ったのである。
フォードはこれに対し、パトカー用に開発されたクラウンビクトリアは50万台にのぼっており、これまでのところ安全とされている、と反論。しかしNHTSA(道路交通安全局)もクラウン・ビクトリア、マーキュリー『グランド・マルキーズ』、リンカーン『タウンカー』などパトカー用車両の調査に乗り出しており、フォードはやや苦しい立場に立たされることになりそうだ。