新型『ミニ』の進化の恩恵は、いままでミニに乗りたいとは思っても、現実的問題によって購入をあきらめざるを得なかったすべてのユーザーが享受できる。
先代ミニは、現在小型車を中心に流行しているレトロ調モデルの手本になるほど洗練された、愛らしいものだったが、実際に乗ってみると激しく上下に揺すぶられる乗り心地、エンジンルームとフロアから容赦なく室内に侵入してくる騒音、貧弱な空調、狭苦しい室内、そして何より、両腕のストレッチ体操代わりになるほど重いノンパワーステアリングに閉口させられる。これらのネガ要素が、いかにもミニのターゲット客となりそうな女性ユーザーの大半を遠ざけてしまっていた。
新型ミニでは、それらの欠点はすべて解消されている。サスペンションは、当初ローバーが開発していたものを、BMWが「レベルが低すぎる」と指摘し、再設計、リセッティングを繰り返して熟成されたもの。フロントは軽量化とスペース効率に優れたマクファーソンストラット。等長ドライブシャフトの採用で、コーナリング時、制動時、加速時のトルクステアは極小に抑えられている。リアはミニ専用に開発された、サブコンパクトクラス初のマルチリンク式独立懸架。高いロール剛性を確保しながら、小型化によってスペース効率を上げ、広いトランクルームと良好な乗り心地が確保されている。
ブレーキも、初代の貧弱なドラム(80年代にフロントのみディスクに変更)から4輪ディスク(フロントはベンチレーテッド)へと“2階級特進”を果たしており、公道を走るうえで不安を感じることはもはやないだろう。さらに4センサー式ABS、電子制動力配分システムEBD、コーナリング時にブレーキングによるスピンを防ぐコーナリングブレーキコントロールCBC、トラクションコントロールなど、最新の装備が惜しみなく標準で装備される。
ステアリングはミニ史上初めてのパワーステアリングだ。パワーアシストは油圧式だが、エンジンパワーではなく電力を利用する。エンジンパワーロスのない電動式の良さと、油圧式の素直な応答性を両立させる優れたシステムだ。
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