ホンダは2輪車を車体に組み込んだ4輪車コンセプト『UNIBOX』を幕張に展示した。99年のショーでホンダが4輪ブースにバイクを展示したところ、2分野の同時展示はけしからんとある方面からクレームがつき、それならばと合体コンセプトを開発したという噂だ。
「そうではないですね」と説明するのはUNIBOXの開発をまとめた本田技術研究所・栃木研究所Rデザインスタジオの石橋豊マネージャーだ。「UNIBOXにはバイクだけではなく発電機も搭載してあります。つまりホンダの全製品分野を統合した“ブランドボックス”なんですよ」。さらに石橋マネージャーは、UNIBOXはホンダの基礎研究のショーケースであるという。「たとえばトラス構造のフレームは“ゼロ死角”の研究です。閉じた面の半分の面積が抜けていれば、人は向こうが“見える”と認知するんです」
「2輪/4輪の話は開発途中で聞きました。それならそういうことでもいいね、といった感じでした」と石橋マネージャー。さかのぼれば『モトコンポ』、最近でも『ステップコンポ』という4輪搭載用2輪製品がホンダにはある。4+2輪コンセプトはホンダにとっては突飛なアイデアではないのだ。