【新聞ウォッチ】協調と競争を前提とした提携---トヨタとPSA

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年7月13日付

●トヨタ、プジョー提携発表、欧州戦略カギ握る「環境車」を共同開発(読売・10面)

●新社長チャレンジ・蛇川・日野自動車社長「国内期待薄、米市場に勝機あり」(読売・10面)

●車両盗難急増、対策あの手この手(読売・27面)

●主要品目の世界シェアを日経調査、産業車両で豊田自動織機が首位(日経・3面)

●ホンダ、解体中古車部品を修理用に販売(日経・13面)

ひとくちコメント

トヨタ自動車と仏プジョー・シトロエングループ(PSA)が、小型乗用車を欧州で共同開発し、2005年をメドに年間30万台規模で共同生産するという覚書に調印。ブラッセルで張富士夫社長とPSAのフォルス会長が記者会見を行なった。きょうの各紙が経済面で大きく取り上げているが、「欧州シェア拡大の切り札」(毎日)など、トヨタの「世界戦略」がさらに加速する意味合いを持つことを伝えている。

このプロジェクトを最初に持ちかけたのがPSA側で、本格交渉に入ったのは昨年10月のこと。トヨタも厳しい環境規制をクリアすることや、低価格で高性能の車を開発するには、PSAと組むほうがメリットは大きいと判断したからだという。

だが、「今回の提携以外にPSAとの関係を強化する考えはない」(張社長)と指摘するように、トヨタの世界戦略はあくまでも自主独立路線が基本原則。共同生産とは言ってもそれぞれ異なったデザインのボディ車を市場に投入することからもうかがえる。つまり、入籍こそしたが“夫婦別姓”を唱える自己主張の強いカップルのようなもので、まさに、協調と競争を前提とした新たな提携パターンでもある。

《福田俊之》

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