【ASV成果報告会 Vol. 4】低価格システムには路側インフラとの連携も必要

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ダイハツはエレクトロニクス技術を駆使してクルマを高知能化し、事故を未然に防ぐ予防安全技術(アクティブセーフティ)を柱にASV開発を行ってきた。ただし、そこには軽自動車・小型車メーカー特有の悩みもある。

ユーザーの負担にならない低価格でデバイスを設定する必要があり、しかしながら効果は最大限に発揮しなくては意味がないという、そんな高いハードルがあったのだ。そこでダイハツは専用に開発したパーツではなく、既存の民生品を使用することで導入のハードルを低くしようと考え、CCDカメラとコンピューター制御の可能なブレーキ、既存のカーナビゲーションを組み合わせることで安価な安全システムを作り出した。レーダーにも構造が複雑で高価なミリ波ではなく、民生用汎用品のレーザーを利用している。

今回の第2期ASV実験でダイハツが力を入れたのが、カーブ進入危険速度防止支援システム。カーナビの地図情報によるカーブの線形情報(半径など)から、安全な進入速度を算定し、スピードがそれを上回っていた場合には警報を鳴らし、ドライバーによる減速操作が間に合わないときには、コンピューターがアクチュエーターを自動的に操作して速度を下げるというもの。

100km/hでテストコースを走行し、カーブの手前で2秒間の警報の後、40km/h相当の減速を4秒間で実施した。ドライバーに掛かる加速度(G)は0.25Gで、ちょっとした不快感を与えるが、カーブ直前までには安全進入速度である60km/hを確保でき、実験は成功した。しかし、カーナビの地図情報を頼りにしているため、測位が困難な場所では精度が著しく低下する恐れもあり、路側システムと組み合わせることが必要などの課題もクローズアップしている。

《石田真一》

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