カーマルチメディア、あるいはテレマティックスの欧米での動きはどのようなものだろうか。カーナビの普及や、iモードに代表されるモバイル・インターネット端末の普及は日本が突出している。ここでは車載インターネット端末とそれにともなう各種サービスについて、欧米メーカーの最近の動きを見てみよう。
ドイツのハノーバーで3月に開催されたIT関連機器展示会「CeBIT」に、フォルクスワーゲン(VW)は、「DVB-T」を装備した『カラベル』(日本名『バナゴン』)を出品した。「DVB」とはデジタルビデオ放送、「T」は地上の意味。インターネットを介して交通情報、株式市場、コンピューター・アプリケーション、映画などを、走行中の車内で入手できる。
CeBIT会期中、VWは会場周辺でこのカラベルのデモ走行を行なった。DVB-Tの試験運用は1998年から始まっており、VWでは5年後の実用化を目指している。