気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。2001年1月25日付●トヨタ、欧州市場にも投入へ、新型5ドア車「カローラランクス・アレックス」を発売 (産経・6面)●東京都13年度予算原案「低公害車導入を促進」(産経・22面)●日野、いすゞ「トラック」も部品を相互供給(読売・13面)●二輪車国内販売好転遠く、昨年78万台過去最低(朝日・7面)●有働由美子のアスリート紀行「パリ・ダカの試練を克服、男のロマンを女が制す」(朝日・29面) ●「花粉症にディーゼル車排ガス影響?」東京都が因果関係を調査(朝日・34面)●「思い入れ格別」豊田章一郎・トヨタ自動車名誉会長が新型カローラの発表会場で(毎日・10面)●GM、自動車金融で日本に再参入 (日経・11面) ●日野自動車、米中でトラック生産、2〜3年後めどに検討(日経・13面)●トヨタ、ホンダが今年度国内販売6%増計画(日経・13面)●鉄鋼大再編・国境超える合従連衡「ワールドカーにらむ」(日経・13面)●イエローハット、度東京・目黒に大型カー用品店オープン(日経・31面)ひとくちコメント このところKSD(ケーエスデー・中小企業経営者福祉事業団)疑惑関連の暗いニュースばかりが続く。小山孝雄議員の逮捕、額賀福志郎・経済財政担当相の辞任騒動。きのうは自民党の亀井静香政調会長まで「ものつくり大学」への補助金を労働省に増額要請していたことが明らかになった。まさに「KSD疑惑で逃げられるセンセイ、逃げられないセンセイ」と、本日発売の『週刊新潮』の見出しがなかなかマトを射ている。IT(情報技術)革命が進み、めまぐるしい技術革新で危ぶまれている伝統的な職人芸に再度光をあて、発展させようという「ものつくり大学」の構想は評価できる。設立準備委員長には豊田章一郎名誉会長が就任するなど、産業界も支援してきた。ところが、背任罪などで起訴された古関忠男前理事長が全国の中小企業経営者から集めた巨額の資金を私物化、複数の政治家に振るまった。その甘いミツに群がるセンセイこそ罪深い。「モノ作り」と言えば、トヨタの経営理念でもある。「そんなことですっかりイメージが悪くなった」と、ふだんは穏やかな豊田名誉会長が怒るのもわかる。しかも、マスコミからは政界との癒着などあらぬウワサまで探られて……。