このほどauto-ASCIIがプロトタイプの写真を入手したメルセデス『マイバッハ』は、標準型とロングホイールベースのフラッグシップの、2仕様がある。2仕様同時に発売が開始される見込み。チーフエンジニアのヘルマン・ガウスは正確な寸法を明かさなかったが、ロングホイールベース仕様は6メートルを超えることを認めた。
もしこの初期プロトタイプの姿が量産車のヒントになるとしたら、量産車のデザインは1997年東京モーターショーに出展されたコンセプトカーに似ている。ライトやグリルは量産しやすい形状に改められたようだ。後輪駆動プラットフォームは新開発だが、『Sクラス』から移植された部品も多いという。
メルセデスベンツの高級車にふさわしい乗り心地を実現するために、マイバッハは無数の電子制御装置でシャシーを武装する。例をあげるとABC(アクティブ・ボディ・コントロール)、センソトロニック・ブレーキ、ESP(スタビリティ&トラクション・コントロール)、ABS、レーダー制御クルーズ・コントロールなど。
開発で目標とされている車重は標準ホイールベースで2500kg。ロングホイールベース仕様は、オプションの防弾ガラスや各種快適装備を含むと3500kgを超えそうだ。一時期、軽量化の為にカーボンファイバーを多用するとのうわさがあったが、ガウスはこれを否定した。
ガウスによれば、マイバッハの価格ば『S600』の2倍程度になるものの、軽量複合素材の採用は価格を上昇させ過ぎるという。そのいっぽうでガウスは、アルミニウムがボディ・シェルに多用されることを確認した。おそらくボンネット、トランクリッド、ドアなどであろう。