三菱自動車工業が長年にわたって大量のクレーム情報を隠ぺいしていた事件を捜査している警視庁交通捜査課は、同社の品質保証部門の役員、元役員ら数人から参考人聴取を行い、このうち数人の役員がリコール隠し、クレーム情報隠しを知っていながら放置していたことが明らかになった。
警視庁ではこれまで、品質保証部の幹部から事情聴取を行なってきたが、役員及び経験者に聴取したのは初めて。これまで、同社ではほとんどの役員はリコール隠しを承知していなかったとしていた。今回の聴取で、一部の役員がリコール隠しを知っていたことが明らかになった。
警視庁では、さらに上層部の役員が知っていたかも捜査する方針で、社長、会長、相談役の経験者が知っていたかもしくは指示した疑いは無いかを調べる。同社の独裁者として有名な中村相談役にも捜査の手が及ぶ可能性もある。役員の関与が認められれば、現役役員が摘発されることも考えられる。