8日に事実上の倒産が確定した韓国の自動車メーカー、大宇(デーウ)自動車が持つ工場のうち、最大規模を誇る富平(プピョン)工場は、協力会社からの部品納入が停止したため、操業を全面的にストップした。
これは朝鮮日報や中央日報、東亜日報などの韓国の新聞社が一斉に報じたもの。7日に大宇自動車の不渡り報道が流れて以降、協力会社が納入する部品について「今ここで現金で支払ってくれ」と要求したため、今まで現金払いのシステムを取ってこなかった工場では対応しきれなかった。結果として支払いができなかったために必要な数の部品を確保できず、操業が続けられなくなったという。
大宇自動車の協力業者は、1次協力業者が504社で、2次と3次の協力業者は9360社にも及ぶ。全てを合計した従業員数は約61万人に達すると言われており、もしこれら業者が連鎖倒産していくとその影響は多大なものになる。
もうひとつ、大宇にとって不運だったのは、富平工場で製作しているクルマの中に、同社が10月31日に発売したばかりのニューモデル『マグナスイーグル』が含まれていることだ。
このクルマはバックオーダーをだいぶ抱えているというが、生産ができないのでは消化できそうにない。それが大宇最後の新型車になるという可能性もあるわけだし、幸運にもすでに手にしたユーザーにとっては間違いなくプレミアものだろう。