前回の東京モーターショーに引き続き登場のスズキ『Pu3』コミューター、今回は福祉車両として助手席がそのまま車椅子になるという機能を備える。今回の見どころはまさにこのシートだ。見た目にもシンプルなこの機能は、デザイナーからの提案だった。担当した四輪デザイングループの結城康和氏にお話をうかがうことができた。Pu3コミューターはとても小さなクルマであるが故に、一般的に知られている“ウェルキャブ仕様”のような複雑な機能をつけるのではなく、シートが横にスライドするシンプルな構造で考えたのだという。「できるだけ小さく収納できるように考えました」という脚部は円弧を描く形をしており、見た目にもモダンな印象である。一見してこれが車椅子になるとは思えないほど、その脚部は電動できれいに収まる。シンプルな形と機能とがうまく融合したこのシート、担当の結城氏はこの提案にはかなりのチカラを入れたようで、展示台の上でデモンストレーションする様を我が子のように見つめ、熱っぽく語ってくれた。
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