三菱自動車工業がクレーム情報とリコール隠しを行なっていた事件で、東京地裁は、リコール隠し4件について400万円の過料を適用すると決定した。リコール隠しで処分されるのは、1998年の富士重に続いて2社目で、富士重と同様に最高の罰則が適用された。
三菱自動車が自動車の安全上問題が見付かっていながら、運輸省に届け出せずに回収して修理する「リコール隠し」を行なっていたとして、9月に運輸省は道路運送車両法違反で地裁に通知していた。リコール隠しを行っていたのは『デボネア』と『GTO』の143台、大型トラック『ふそう』の152台、大型観光バス『エアロクイーン』と『エアロバス』の472台、小型バス『ふそうローザ』の33台、合計4件で6車種800台にものぼる。
リコール隠しでは、富士重工業が1998年4月に、7件のリコール隠しについて当時の過料上限の20万円が適用され、合計140万円が科せられた。1998年に過料の最高上限が100万円に引き上げられ、三菱自動車も上限の過料となった。