クルマの横転事故率の表示を義務付?---メーカーは算定方法に疑問

エコカー 燃費

NHTSA(アメリカ高速交通安全協会)は、乗用車やライトトラックに対し、横転事故率を発表する意向を表明している。

横転事故率はシンプルにクルマの車高と重心の中心点、ホイール間の距離などを計算して割り出した数値。NHTSAでは2001年モデルからこの事故率を1つ星から5つ星までの表示として販売時に表示することを求めたい、としている。1つ星ではクルマが横転事故を起こす可能性が40%以上ある、とされ、5つ星では10%以下だという。

これに対し自動車メーカーは「横転事故率はドライバーの運転の技術にも関わっており、単純な車体数値の計算では割りだせない」と反発している。しかしクリントン政権が事故率表示を支持しており、NHTSAの意見が通る可能性は高い。

そこで自動車メーカーの何社かは今後生産予定のSUVなどに、スタビリティ・コントロール・システムを搭載することで対応することも予定している。1998年のデータではSUVなどの死亡事故の実に60%がクルマの横転を起こしており、メーカーとしての対応が迫られていたことも事実。ただしスタビリティ・コントロールがSUVの基準装備となるにはさらに数年がかかる、と考えられる。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集