1994年5月に発売されて以来、ライトクロカンという新しいジャンルを確立し、90年代のクルマの姿を大きく変えたトヨタ『RAV4』がモデルチェンジ、日本国内発売に先駆けてジュネーブ・モーターショーで発表された。
新聞や自動車雑誌など、日本メディアになんの事前告知なしでのジュネーブ出展は、日本国内において少なからず動揺を与えている。そして、現在のトヨタのヨーロッパ指向をあらためて認識する結果となった。
「RAV4は日本に限らず世界中で販売している車種なので、発表日にもっとも近い国際モーターショーで展示しました。とくに日本を無視したわけではありません」(トヨタ広報)
さて、モデルチェンジは革新的だった現行の長所を強化する方向。ファッショナブルなスタイルもそのままだ。技術的には最近のトヨタの“インテリジェント・エンジニアリング”哲学を取り入れている。安全や排ガス基準を満たすのはもちろん、室内はより広く、より静かになっているとトヨタではいっている。
同クラスのライバルと比べて新型RAV4はより軽量でより速く、より経済的だとトヨタは自負している。さらに室内も広く快適で、運転して楽しい、と自信をもっている。ボディ・タイプは3ドアと5ドア、エンジンは1.8リットルと2.0リットル。根強い人気のあった2ドア・オープントップは現時点では設定されていない。(仕様はいずれも欧州仕様)