暮らしの中のアクセント。何やらどこかのライフスタイル誌のタイトルのようだが、たとえば日常的に使いこなすことが多いコンパクトカーならなおさら、退屈しないクルマがいい。
2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーにも選出された新型『セレナ』。8月の発売以降、10月には登録台数でセグメント1位、銘柄で3位と出足も好調のよう。ユーザーに待たれていたクルマの証拠といっていい。
試乗車は4WDモデル(XD L Package)。2015年3月の導入時にいち早く試乗するも、その仕上がりに実は個人的に納得がいかずレポートを“保留”した経緯がある。そこで新型になり、今度こそ期待値を上回ってくれたかどうか…は、何をおいても注目点だった。
「E220d」の4気筒・2リットルディーゼルターボは194ps/40.8kg-m(欧州参考値)というもの。ところがこのクルマには、スペックを忘れさせる何かがある…そんな風に感じた。
2016年時点でいうと『XC90』はボルボ車ラインアップの頂点に立つモデル。トップグレードは1000万円超だが、新世代のデザインを纏ったエレガントなたたずまいは、“スカンジナビアンテイスト”のフレーズを聞くまでもない…といったところか。
ダウンサイジングターボの普及で、“小さいほうのエンジン”でも“上のエンジン”に対して、ひと昔前のように物足りなさは感じなくなった。『A4』に新設定された1.4TFSIもそうで、「これで何の不満があろうか」といった出来栄えだ。
新型『ザ・ビートル』のカタログはボディ色分、全8色の色違いの表紙で用意されている。知っている限りではNA型初代ユーノス『ロードスター』が、改訂版を出す度、順にボディ色を替えて表紙にしていたが、それ以来だ。
「トレンドライン」は今年、新設定されたベースグレードだ。「GTI」や「クロスポロ」など幅広く用意する中で、意外にも思うが、『ポロ』にこそあって然るべき……、そう考えるユーザーは少なくなかったはず。
直前に『ロードスターRF』の試乗をし、2リットル+AT(MTもある)に好印象を抱いたばかり。となると同じAT同士、コチラは1.4リットルターボとの組み合わせだが、MTのあの“いい感じ”が保たれているかどうか?が最大の関心事だった。
何とも惜しいのは『リーフ』のようにオールニューの専用モデルではない点。いち早く世に出し認知されることが重要とはいえ、開発エンジニアもそう思っただろうし、このクルマを買ったオーナーもそう感じるのでは? それくらい「e-POWER」はよく出来ていると思った。