東芝デバイス&ストレージは、車載ブラシ付きDCモーターを制御するブリッジ回路向けゲートドライバー「TB9104FTG」のエンジニアリングサンプル提供を開始したと発表した。
新製品は、パワーバックドアやパワースライドドア、パワーシートなどのボディー系アプリケーションに使用される大電流駆動モーターに対応している。
近年の自動車では可動部の電動化が進み、1台当たりに多数のモーターが搭載されている。特にボディ系アプリケーションのモーター使用数の増加が顕著となっており、これに伴いモーターを駆動するドライバーの数も増加している。そのため、システムの小型化や自動車の軽量化のためのワイヤハーネス削減が求められている。
新製品TB9104FTGは、5.0mm×5.0mmの小型VQFN32パッケージを採用している。パッケージの裏面には放熱パッドを設けており、高放熱を実現している。これにより、特にボディ系アプリケーションで使用される大電流駆動のブラシ付きDCモーター向けに、外付けのMOSFETと組み合わせてコンパクトな駆動回路を提供する。
また、新製品はマイクロコントローラーとのインターフェースにSPIを採用し、多数の設定項目とステータス情報を提供する。特にモーターへの回転指示は、専用端子だけではなくSPI経由でも可能である。さらに、SPIバスに複数のゲートドライバーを接続することで、配線の共有化によりワイヤハーネス削減を実現する。
加えて、新製品はPWM駆動回路を内蔵している。SPI接続を考慮し、マイクロコントローラーから回転指示を一度出すだけで、あらかじめ設定したPWM駆動周期によるモーターの連続駆動が可能。これにより、マイクロコントローラーの負荷軽減や、SPIバスの混雑の緩和に貢献する。
さらに、新製品は大電流を扱うデバイスとして安全性を確保するため、モーター駆動電流を検出する高精度な電流検出アンプを内蔵している。電流検出アンプの出力をマイクロコントローラーへフィードバックすることで、異常電流発生時にはマイクロコントローラーからの駆動停止制御を高精度で行うことができる。また、各種異常検出機能と駆動停止機能も搭載している。
東芝は今後も車載モーター用ドライバーICのラインアップを拡充し、車載機器の電動化や安全性向上に貢献していく、としている。



