ジャガー・ランドローバー(JLR)は、英国ウルバーハンプトンの電動パワートレイン製造センター(EPMC)において、ドローン技術の試験運用を開始したと発表した。
これにより、機械や施設の点検時間を最大95%削減することに成功したという。この取り組みは、運用効率と従業員の安全性向上を目指すJLRの未来工場ビジョンの重要な一歩となる。
JLRが採用したのは、フライアビリティ社製の「Elios 3」ドローンだ。高所や狭い空間にも到達できるこのドローンにより、メンテナンスチームは工場の床から安全に設備を点検できるようになった。高所作業台が不要になり、リスクが大幅に軽減される。
ドローンはタブレットで操作され、リアルタイムで3Dマップを作成して問題箇所を特定し、トラブルシューティングを行う。これにより、コストのかかるメンテナンス停止時間を削減し、従業員はより重要な業務に集中できるようになった。
このドローンは、LiDAR(光検出・測距)センサーを搭載している。レーザー光パルスを発射し、物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を計測することで距離を算出し、周囲環境の詳細な3Dマップを作成する仕組みだ。
さらに、熱感知カメラも装備されており、過熱した部品や断熱材の不具合を早期に発見できる。これにより、エネルギー使用を最適化し、非効率を早期に検出することで、JLRの全体的な運用排出量削減の取り組みを支援する。
EPMCでの試験運用が成功したことを受け、次の段階ではソリフルの物流オペレーションセンター(LOC)で実施される予定だ。この施設はサッカー場13面分に相当する広大な倉庫スペース(約9万1800平方メートル)を持つ。
ここでは、ドローンにバーコードスキャナーを搭載し、在庫チェックを自動化する。手作業のプロセスを置き換え、より迅速で正確な在庫更新を可能にする。これにより、安全性が向上し、エラーが減少し、スペース、在庫レベル、供給フローに関するより賢明な意思決定が支援される。
この取り組みは、JLRが産業変革、新製品、技術に対して年間38億ポンドを投資する計画の一環だ。オープンイノベーションプログラムを通じて検討されており、2万9000人の従業員に電動化とデジタルスキルを訓練することを目指すフューチャースキルプログラムも支援している。





