オートバックスセブンが建築主となり、三井ホームが木構造施工を行った「オートバックス四国中央店」が、日本ウッドデザイン協会主催の「ウッドデザイン賞2025」において優秀賞(林野庁長官賞)をライフスタイル部門で受賞した。
同店は、カー用品店という従来にない分野での木造建築への挑戦的な取り組みが評価された。ツーバイフォー工法と木造トラスの組み合わせにより、大型で開放的な空間を必要とするニーズに応えている。
受賞作品の主な特長は3つある。まず、木造トラスによるカー用品店に必要な大開口・無柱大空間の実現と構造材の木材をあらわしとした意匠性。自動車整備工場は幅約10m×高さ約3.5mの開口部を有し、店舗部分は天井材を使わず構造材である木のトラスをあらわしにすることで、木造建築特有の温かみと意匠性を両立している。
次に、ZEB Ready認証取得と高い環境性能。基準一次エネルギー消費量を57%程度削減し、BELSにおいて5つ星およびZEB Ready認証を取得している。
最後に、木造店舗普及に向けた専門家による協働体制での課題解決の実現。オートバックスセブンは非財務目標の一つとして「環境配慮型店舗の設置によるCO2の削減」を掲げ、その一環として一部店舗の木造化に取り組んでいる。
同社は2024年6月に農林水産省と「店舗新築時における建築物木材利用促進協定」を締結している。今回の受賞を励みとし、木造化・木質化のさらなる促進を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していく方針だ。





