【DIYで明るさ激変】車検対応LEDヘッドライトの正しい選び方と取り付け手順~Weeklyメンテナンス~

【DIYで明るさ激変】車検対応LEDヘッドライトの正しい選び方と取り付け手順~Weeklyメンテナンス~
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近年は標準装備する車種&グレードも多くなったLEDヘッドライトだが、スタンダードグレードややや旧式のクルマではハロゲン球の場合もある。そこで明るいLED化にDIYでチャレンジしてみよう。

◆ハロゲンからLED化する理由と基本メリット(夜間視認性・車検対応)

夜間走行していると、やたらと明るいヘッドライトのクルマを見かけることがある。そのクルマのヘッドライトはLEDを光源に用いているケースが多い。

愛車のヘッドライトがハロゲン球を使っているタイプで「なんだか暗くなってきたな」とバルブの劣化を感じたら、思い切ってLED化してみても良いだろう。ヘッドライトの構造は比較的簡単で、特別な技術がなくてもDIYで交換可能だ。初めてのユーザーは“ヘッドライト交換”と聞くと難しく感じるかもしれないが、加工はほとんど不要で、多くはカプラーオンで装着できるため、思い切ってチャレンジしてみても良いだろう。

カー用品店やWebのクルマパーツ販売サイトでは、交換用のLEDキットが数多く販売されている。ハロゲン球との交換および取り付けを前提としたキットなので、取り付けの難易度はそれほど高くない。基本的にはDIYでの取り付けを想定したパーツであり、特殊工具や高度な技術を要さないため、気軽に取り付けられるだろう。

そもそもLED化するメリットは、ハロゲン球に比べて明るくなること、そしてハロゲンが比較的黄色みがかかった照射光であるのに対し、LEDは白色光である点だ。前方を白色光で照らすため、隅々まできれいに照らし出し、夜間の視認性を向上させる。特に街灯などのない真っ暗な田舎道を走ると、LEDの明るさと白色光のありがたさを実感できるだろう。

◆選び方1:ルーメン(lm)とカンデラ(cd)で“明るさ”と“配光”を読む

ところで、LEDを選ぶときにはいくつかのスペックに注意が必要だ。

まず、パッケージなどに表記されているのはルーメン(lm=光束を表す)で、光源の明るさを示す数値である。この数値が高いほど、LEDから出る光は明るいと言える。例えば、ハロゲン球は約1000lm程度だが、LEDは5000lmを超えるものもあるなど、スペック的にも明るさが優れていることがわかる。

さらに、LEDヘッドライトを選ぶ際の基準として、もう一つの指標であるカンデラ(cd=光度)にも注目したい。これは、配光性能が高いバルブほど数値が高くなる傾向がある。シャープなカットラインや高い配光の精度によって、明るさや見やすさが向上し、車検時の測定値もこちらが反映される。

したがって、LEDを選ぶときは、光源の明るさ(ルーメン)と配光性能(カンデラ)を両方確認し、クオリティの高い製品を選ぶのが良いだろう。

◆選び方2:ケルビン(K)の目安と車検適合のライン

ヘッドライトを選ぶときには、もう一つの重要なスペックであるケルビン(K)も考慮する必要がある。これは光の色合いを示す色温度で、ハロゲン球にもケルビン数が記されていることが多い。数値が高くなるほど、黄色→白色→青色へと光の色が変化するため、車検では青色の発光がNGとなる場合もある。したがって、車検対応範囲内で選ぶことが重要だ。

DIYでの交換取り付けが可能と冒頭で紹介したが、あらためて取り付けの一般的な手順を説明しておこう。ロー/ハイビームを1つのハロゲン球でまかなうH4バルブの装着車を例に取ると、光源は左右に1個ずつ=合計2個を交換すれば良いので作業は比較的容易。LEDの光源部分はハロゲン球が取り付けられていたランプハウスにクリップで取り付けられる構造なので無加工で取り付けが可能だ。

少々厄介なのは、ハロゲン球は端子部分にカプラーで配線するだけで、バルブの後端は小さくシンプルな構造になっている。一方、LEDはバルブ後部に冷却ファン(温度上昇によりLEDの明るさが低下するため、冷却が重要)やドライバーユニットなどを備えることがあり、その結果後端部分が大きく出っ張るケースもある。そのため、ハロゲン球は問題なく取り付けられても、LED化では周辺の干渉が生じる可能性がある。そこで、ランプハウスの後部に十分なスペースがあるかどうかをよく確認し、選んだLEDがサイズ的に収まるかどうかを確かめてからLED交換キットを選ぶことが重要だ。

明るくてクリアな白色光が魅力のLEDヘッドライトは、ハロゲン球よりも長寿命である点も特徴だ。現在、ハロゲン球を使っている車両のヘッドライトバルブの交換時期が近づいたら、LED化を検討してみると良いだろう。交換作業も比較的容易で、DIYでも難しくない。夜間のドライブ快適性向上のために、LEDヘッドライトへの交換に挑戦してみよう。H4やH7といった規格の適合や、カットラインの精度、車検対応の配光についても忘れずに確認しよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請け負い。現在もカーオーディオをはじめとしたライティングを中心に活動中。

《土田康弘》

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