無謀な運転は外国人ばかりではないが、海外の運転免許証を保有して日本の免許に切り替えて取得した外国人による交通違反や重大事故が相次ぐ中で、その「外国免許切替(外免切替)」について、警察庁は制度を見直して審査を厳格化する方針という。
申請時には原則として住民票の写しの提出を求めることや、知識確認(筆記試験)の問題数を増やすなどの規則を改正し、10月1日の施行を目指すそうだ。
きょうの各紙にも「外国人の車免許切り替え厳格に、試験問題数5倍、観光客は認めず」などと取り上げている。それによると、外免切替で日本の免許を取得した外国人による重大事故を引き起こす背景には、知識確認の簡易さや、短期滞在の外国人が滞在先のホテルを住所として安易に免許を取得できることなどが問題視されていたという。
このため、改正案では、国外に転出している日本人や、来日する外交官、イベントなどで来日し公道を運転する外国人レーサーなどの例外を除いて、住民票の写しによる住所確認を原則とする。これまでは旅券とホテルなどの一時滞在証明書があれば申請を認めていたが、観光などの短期滞在の外国人は、実質的に外免切替による日本の免許の取得ができなくなる。
さらに、取得のための知識問題は、これまでは「〇×式」のイラスト問題で10問中7問正解すれば合格でき、合格率は9割を超えるなど、日本の交通ルールを理解して運転するためには不十分だとされていた。改正ではイラスト問題を廃止して問題数を5倍の50問に増やし、合格には新規の免許取得時と同様に9割以上の正解が必要とされる。
さらに、技能確認(実技試験)では横断歩道や踏切の通過を課題に追加し、ウィンカーの出し方などの採点も厳格化するとも伝えており、10月からはインバウンドなどで来日した観光客はレンタカーによる行楽地へのドライブも楽しめなくなるようだ。
2025年7月11日付
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