千葉大学予防医学センターの小林周平特任研究員らの研究グループは、「グリーンスローモビリティ」としても知られる電動カート利用による介護予防効果を検討した。
この研究は、ヤマハ発動機と千葉大学予防医学センターとの共同研究契約「電動カート導入による高齢者のQOL向上・介護予防・社会保障費抑制効果の評価等に関する研究」に基づき、国立研究開発法人科学技術振興機構ならびにヤマハ発動機の研究助成を受けて実施された。
検証の結果、1年間で電動カートを月1回以上利用していた高齢者では電動カート運行停止4か月後に要支援・要介護リスク評価尺度点数が、悪化していたことが明らかになった。これは、地域の移動支援としての電動カートの持続的な運行が高齢者の介護予防に重要な手段となり得ることを示唆している。
この研究結果は、J-STAGE日本公衆衛生雑誌に早期公開された。