フォルクスワーゲンの南米向け小型SUV『テラ』新型が、ラテンNCAPの安全性テストで最高評価となる5つ星を獲得した。
ブラジルのサンパウロ州タウバテで生産される同モデルは、最新の厳格な評価プロトコルをクリアした。
これにより新型テラは、同じく5つ星評価を獲得した『Tクロス』、『ニーヴァス』、『タオス』と並んで、ブラジル最安全SUVグループの一員となった。ラテンNCAPのプロトコルは近年より厳格になっている。
テストでは大人、子供、歩行者の保護性能に加え、運転支援システムも評価される。新型テラは発売と同時にカテゴリーの安全性基準となり、全グレードに豊富な安全装備を搭載している点が評価された。
ブラジルで開発・製造された新型テラは、最新のMQBプラットフォームを採用し、高い安全性レベルを実現している。車体構造には超高強度鋼材を重要部位に使用している。

安全装備では全グレードに6つのエアバッグ(前席2つ、サイド2つ、カーテン2つ)、歩行者保護機能付き自動緊急ブレーキ(AEB)、電子安定制御(ESC)、トラクション制御(ASR)、電子デフロック(EDS)、ドライバー疲労検知システム、タイヤ空気圧監視システムを標準装備する。アダプティブクルーズコントロール(ACC)はコンフォートとハイグレードに標準装備される。
上位グレードではADASパッケージにより、アクティブレーンアシスト、多機能カメラ、ブラインドスポット検知と駐車支援機能が追加される。
ラテンNCAPの現行プロトコル(2020~2025年)は4つの評価グループに分かれ、大人乗員保護、子供乗員保護、歩行者保護、運転支援システムを評価し、最も低いスコアが総合評価となる。
大人乗員保護では時速64kmでの前面衝突、時速50kmでの側面衝突、時速29kmでのポール側面衝突テストを実施。さらに時速50kmまでの自動ブレーキ、むち打ち評価、燃料システム完全性、救助用カットポイント情報も評価される。
子供乗員保護では前面・側面衝突での性能に加え、車両の子供保護機能やチャイルドシートの取り付けやすさと安全性を評価する。
歩行者保護では脚部、骨盤部、頭部の傷害指数を子供と大人で評価し、歩行者検知機能付き自動ブレーキシステムも評価対象となる。
運転支援システムでは前後席シートベルト警告、電子安定制御、速度制限装置、時速80kmまでの自動ブレーキ、アクティブレーンアシスト、ブラインドスポット検知の性能を評価する。