アルファロメオは、1965年式『ジュリアGTA』がドイツのクラシックカー専門誌『モータークラシック』の読者投票において、「イタリアンクラシック」部門の優勝に輝いたと発表した。1960年代に一世を風靡した軽量クーペが、60年の時を経て再び脚光を浴びている。
1965年に発表されたジュリアGTAは、『ジュリアクーペ』をベースに徹底的な軽量化を施したモデルだ。車体の大部分にアルミニウム合金を採用し、重量はわずか745kgに抑えられた。1.6リットルの4気筒エンジンは、デュアルオーバーヘッドカムシャフトとシリンダーごとのデュアルイグニションを備え、当時最先端の技術を結集していた。

モータースポーツでの活躍も目覚ましく、1960年代後半のツーリングカーレースでは1.6リッタークラスを席巻。ヨーロッパ選手権では1966年と1967年にアンドレア・デ・アダミッチ、1969年にスパルタコ・ディーニがドライバーズタイトルを獲得している。
今回の読者投票では、1万7000人以上が参加。ジュリアGTAは37.6%の支持を集め、フェラーリやマセラティ、ランボルギーニなどの強豪を抑えて優勝した。これはアルファロメオにとって2年ぶりの受賞となる。
現在、ジュリアGTAは希少価値の高いクラシックカーとして知られ、その価格は10万ユーロ(約1600万円)を優に超える。レース履歴のある個体ではさらに3倍の価値がつくこともあるという。