ZFのレアアース不使用の電気モーター、トップイノベーター賞を受賞

ZFが開発したレアアース不使用の電気モーター
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ZFは、自動車部品サプライヤー協会「CLEPA」から、グリーンカテゴリーのトップイノベーター賞を受賞したと発表した。

受賞対象となった技術は、レアアースを使用しない電気モーターで、磁石を使用せずに同等の性能を維持しつつ、持続可能性を向上させる新基準を打ち立てた点が評価された。

レアアースは採掘が困難で環境への影響が大きいにもかかわらず、バッテリーや磁石に使用されるため電動化に不可欠とされてきた。ZFが開発したIISM(In-Rotor Inductive-Excited Synchronous Machine)は、ローターに誘導励磁式の無磁石システムを採用することで、これらの金属を完全に不要とした。

この技術により、重要な原材料への依存度が低減され、持続可能性と効率性が大幅に向上する。レアアースを使用しないことで、生産時に資源を節約し、サプライチェーンにおける依存関係も軽減される。さらに、現在使用されている永久磁石同期機(PSM)と比較して、永久磁石による抗力損失がないため、高速での長距離走行時の効率が向上する。


《森脇稔》

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