人とくるまのテクノロジー展への出展は久々で、製品も開発陣もほぼ一新されているというキーサイト・テクノロジー。検査機器を扱う同社は今回、新たなラインナップのすべてを見せることをコンセプトに、主に3分野、ソフトウェアと通信機器や通信環境、充電関連のテストツールを具体的に展示した。
まずは2020年に買収したエッグプラント社の開発リソースを活かし、AI生成を用いた車載システムテストの自動化ツール。自動車業界のみならず、すでに金融機関など勘定系システムでも採用実績あるソリューションだ。
SDVともなれば車載環境で同時に走らせるソフトウェアは多岐に及び、テストケースのコードや数億以上の組み合わせを試すことが必要となる。例えばインフォテイメント上でFMを聞きながら、バイワイヤの操作系が速度域ごとに応じたパラメーターで正しく作動するか? あるいはアンビエントライトを兼ねた警告機能にバグがないか? 何か重要なアプリケーションがリブートしないか? といった具合だ。そうした無数のパターンに対し、AIがリグレッションのためのテストケースを賢く速く見つけ、テストカバレージを広げながらバグを洗い出すのだ。AIはあくまで補助的ツールとして連続的なタスクをこなせるだけでなく、システム設計者の意図や入力を反映して、異常値を予測しプロセスを機能強化を促すという。