膨大な数のアフターパーツを擁するスズキ『ジムニー/ジムニーシエラ』。中でもパーツ交換の王道と言えばホイールだ。新しい選択肢として注目なのがレイズ「VERSUS(ベルサス)」から登場した「VV25MX」。ジムニーへの最適設計が施された専用モデルの魅力を深掘りする。

ジムニー/ジムニーシエラの足まわりを彩るホイールは数多くラインアップされている。クロカン系の本格オフロード向けホイールから街乗り仕様のカスタムモデルまで、その幅は広くオーナーのクルマのモディファイの方向性次第でチョイスは多種多様。そんな中、レイズのベルサスから登場した注目モデルがVV25MXだ。
ずばりターゲットは、おしゃれにジムニー/ジムニーシエラを乗りこなすことを狙っているユーザー。街乗りはもちろん、オフロードにもフィットするデザインで、ジムニーらしい遊びのフィールドを全方位でカバーする。そこでジムニーへのマッチングを確認するために、ジムニーの専門ショップであるPISTON Takarazukaのデモカーであるジムニーシエラを乗り出して、VV25MXとのマッチングをチェックすることにした。

ベルサスVV25MXは同ブランドの「VV25M」からの派生モデルだが、用意されるサイズは16インチ×5.5J IN20/16インチ×6.0J IN5の2サイズのみ。前者はジムニー、後者はジムニーシエラへの適合を想定したいわゆるジムニー専用設計としている点が大きな特徴だ。
専用設計を施したことで、ディスクやフォルムなどで一切妥協しないデザインを完成させたのが見どころ。ジムニー/ジムニーシエラユーザーには、まさにジャストフィットするホイールと言えるのはそんな理由からだ。

そんなジムニー/ジムニーシエラへの専用設計の効果が顕著に表れているのがコンケイブデザインだ。リムオーバするスポークはセンターパートに向かって大きく落ち込むデザインとしているが、その落差がホイールスペック以上なのだ。
今回の撮影車両であるジムニーシエラは6.0J IN5のスペック。そのコンケイブ具合は実際に車両に履かせると一目瞭然。奥行き感やホイールの彫りの深さで足もとに変化を付け、スクエアフォルムのジムニーシエラの足まわりに立体感や躍動感を与える効果を発揮する。

さらにスポークを見ると2×5のツインスポークを二重に重ねたダブルフェイスデザインと呼ばれる複雑なディスク面を構成しているのがわかる。しかも両スポークには高低差が付けられ、ここでも奥行きと立体感を強調している。スポークはエッジを立てたフォルム&リムにまで及ぶリムオーバーデザインなのも力強い。
オールテレーンやマッドテレーンなどのゴツいトレッドパターンを持ったオフタイヤとの相性も良いのは、このスポークデザインがあるからこそ。華奢にならずにおしゃれ感を兼ね備える、そんな難しいデザインの狙いを見事に具現化したのはこのダブルフェイスデザインなのだ。

さらにカラーリングでもジムニー/ジムニーシエラを強く意識したチョイスがなされている。用意されるのはマットスーパーダークガンメタ(APJ)/ジェットブラック(YNJ)の2色。まずは硬派なオフイメージを強調するならマットカラーのマットスーパーダークガンメタがマッチするだろう。マッドやロックセクションを走破する荒々しいイメージの足もとにはこのカラーはジャストフィットする。
リムフランジ部分にはレイズの特許技術であるA.M.T.を用いてVERSUSのロゴをマシニング処理しているのも上質。また、ジムニーの外装には今回装着されたPISTON Takarazukaのチューブバンパーをはじめマット仕上げの後付けパーツが多い。そんなカラーコーディネートを考慮してもマットカラーはフィット感が高い。

一方のジェットブラックは深い輝きを持つカラーリング。しかもかなりダーク系のカラーリングとしているため、スパッタリング系のフィニッシュにありがちなキラキラ輝くカスタムカー的な足まわりコーデでは無く、落ち着いた大人のイメージを引き出しているのが独特。
同時にオフロードにも似合うカラーになっているのはそんな傾向からだろう。リムフランジのVERSUSロゴは屈折効果で、プリズムカラーに輝く仕様に仕上げているのも見どころ。

複雑なダブルフェイスデザインのディスク面を持ち、同時に大きくコンケイブする立体的フォルムを兼ね備えたVV25MX。目の詰まったメッシュ系のデザインであることでもジムニーの足もとに密度感と存在感を感じさせるホイールでもある。デザイン性豊かな同モデルを履きこなして、街乗りからオフロードまでの幅広いフィールドで、おしゃれにジムニー/ジムニーシエラを楽しもう。

ベルサス・ブランドには今回取り上げたVV25MX以外にもジムニー/ジムニーシエラ向けのホイールラインアップを充実させている。そのひとつがVV21SX。5本のY字スポークを備えたスタイリッシュなデザインの同モデル。スポークサイドにはリリーフポケットと呼ばれる貫通孔を設けることで視角的なフットワークの軽さを表現するとともに実質面での軽量化にも貢献する機能デザインでもある。
またリムフランジからセンターパートに向かって大きくラウンドして落ち込むコンケイブデザインが強調され足もとに立体感を注入できるのも魅力。スタイリッシュさと力強さを共存させるこのホイールもジムニー/ジムニーシエラを彩るのに絶好のチョイスとなる。
ジムニー/ジムニーシエラ ユーザー注目のホイールブランドとなったレイズのベルサス。同車向けの専用設計を施したVV25MXは特に注目モデルとなった。ジムニー/ジムニーシエラの足まわりコーディネートの選択肢として見逃せないホイールブランドだ。
ジムニーの足元にはこれ!RAYS『VERSUS VV25MX』の詳細はこちら《取材協力:PISTON Takarazuka》