【BMW X1 新型試乗】攻めのBMWは、女性をちゃんとエスコートできるのか…岩貞るみこ

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今回のワンポイント確認は、「攻めのBMWは、女性をちゃんとエスコートできるのか」である。

ジェンダーレスの時代に女性とか言ってんなよと言われそうだが、大きなお世話だ。簡易テストでは完全に男性脳の私ではあるものの、ここは敢えて女性的な感覚を含めて女性視点で見ていきたい。

BMWは、攻めのクルマである。一番コンパクトなSAV(BMWは、スポーツ・ユーティリティ・ヴィークルではなく、あくまでも真ん中にアクティビティのAを配置する)である『X1』も、かわいさや優しさよりも、攻めモードだといえる。

◆3Dのドアハンドルと、舞踏会仕様シート

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攻めの姿勢は女性のなかにもある戦闘気分をそそるものの、それでもやはり、交通社会の荒波のなかを走ることを考えると、車内は心休まる優しい空間であってほしいと思うのもしかり。そんなことを考えながら、運転席に座り、ドアを閉めようとドアハンドルに手をのばすと、あら?

ドアハンドルが、車内に向かって立体的に張り出していて、ちょうどいい位置にあり、実につかみやすく、とっても力を入れやすく、なのにまったく邪魔にならないのである。BMWは、重厚感のあるドアで遮音性も高く、ドアの開閉も「重い」という先入観があるけれど、このドアハンドルのおかげで、ドアを閉める動きが楽にスムーズに、美しく(ここ大事)行える。

そして、シート。今回の試乗は、「xDrive20d M Sport」(M Sportはスポーティ仕様)なのだが、座ると背もたれが腰のあたりをやわらかくはりつくように支えてくれる。まるで、舞踏会の会場に入るときに男性にそっと腰を支えて押してもらっている(あくまでも推測です)ような感覚なのだ。

3Dのドアハンドルと、舞踏会仕様シート。もうこの二つだけで、最上のレディとしておもてなしを受けているようで、気分は爆上がりである。

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◆さりげなく、ほどよく、トップスピードまで到達できる軽やかさ

エンジンは、ディーゼルだが、ガラガラ音は低く車内に音が入り込まないよう、徹底的に遮音がされていることがよくわかる。信号待ちでは、エンジンストップもするため、本当に静かだ。

発進するときはモーターが担当するマイルドハイブリッドゆえに、アクセルペダルに足がかかっただけで、すっと発進。そのまま車体の重さをまったく感じさせずに、力のあるディーゼルエンジンの押し出し感につないでいく。さりげなく、ほどよく、トップスピードまで到達できる軽やかさといったら。

今回のワンポイント確認は、「攻めのBMWは、女性をちゃんとエスコートできるのか」は、乗り込んだ瞬間から、やさしい空気感で包み込み、走り始めてからもダメ出しポイントゼロの加速ぶり。みごとなエスコートをしてくれて、おばさん、じゃなかった、お姉さん、大満足なのである。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

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