西武鉄道がハリー・ポッターの世界観に…池袋と豊島園をリニューアル、エクスプレスも出発

スタジオツアー東京エクスプレス出発式
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  • スタジオツアー東京エクスプレス ‘Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and(c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World publishing rights (c)  J.K. Rowling.
  • スタジオツアー東京エクスプレス ‘Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and(c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World publishing rights (c)  J.K. Rowling.
  • 池袋駅

西武鉄道は、「ワーナーブラザーススタジオツアー東京メイキング・オブ・ハリー・ポッター」(以下、スタジオツアー東京)の開業に向けて、池袋駅と豊島園駅のリニューアルを行い、5月16日に完成セレモニーが開催された。

■イメージを刺激して高揚するような

スタジオツアー東京への都心側の玄関口となる池袋駅と、最寄り駅の豊島園駅は、訪問客の期待感・高揚感を高める空間へとリニューアルされた。池袋駅は英国ロンドンの「キングス・クロス駅」を、豊島園駅はホグワーツ魔法魔術学校へとつづく「ホグズミード駅」をそれぞれイメージしたという。

駅リニューアルを西武鉄道で担当した工務部施設課の五味仁美さんは「駅を通過点ではなく、楽む場所になることをめざした。日常使いされる利用者にとっても心地の良い駅空間となるよう努めた」とコメント。

スタジオツアー東京がとしまえん跡地にオープンすることが決定し、ワーナーブラザースら関係者と意見交換する中で駅のリニューアルも決定した。ワーナーブラザース、西武鉄道ともに、駅をリニューアルしたいと考えていたという。プロジェクトは順調に進行し「やりたいことが100%」できたという。

またリニューアルにあたっては、駅を映画の場面に改造するのではなく、「世界観を感じて自分の中のイメージを刺激するような、高揚感をさらに高めてもらえるようにした」と語る。

■池袋駅

池袋駅は、「This Way to a Wonderful World of Fantasy~ファンタジーの世界へつづく道」をコンセプトに、リニューアルされた。4月25日から供用開始。

3番ホームの最も改札口に近い場所にリニューアルメッセージがある。「ファンタジーの世界へつづく道」の起点として、訪問客の期待感を高揚させると同時に、豊島園駅行き列車が出る2・3番ホームへ乗客を誘導する機能がある。

2・3番ホームへ向かう途中には「魔法の世界への入口」がある。崩れたレンガデザインの間から、豊島園駅の夜空をイメージした魔法の世界が広がる。

スタジオツアー東京からの帰り、降車ホーム1番ホームの中ほどにはキングス・クロス駅と同じ時計が設置された。リニューアルを記念してワーナーブラザースが西武鉄道に寄贈したもので、スタジオツアー東京に設置されているものと同じデザインだ。この時計は針が逆回転している。

■豊島園駅

ホームは、ホグワーツ魔法魔術学校へ向かう「ホグズミード駅」を連想させる、赤を基調としたデザインに改修された。いっぽうで遊園地としまえんのレガシーを活かす工夫をしている。例えばホームのベンチはとしまえんで使われていたものだ。「(新しい駅も)としまえんのように長く親しまれてほしい」と五味さん。としまえんのベンチは池袋駅にも設置されている。

豊島園駅のホームには「魔法列車」レールオブジェが設置されている。池袋駅を出発し、空を駆け、豊島園駅に着陸した様子だ。この車両はとしまえんで1981年まで活躍し、その後は展示されていた模型列車をリメイクした。煙突と排障器は米国ふうだ。レールは模型列車のレールとして実際に使われていたもので、保線係員がレールの曲げ加工や運搬・設置作業にあたった。

線路脇の芝生ゾーンでは、駅のリニューアルに合わせて赤く塗装された自動芝刈り機が働いている。メーカーはハスクバーナ・ゼノアで、新宿線南大塚駅が最寄りの会社だ。

駅舎は「イマジネーションが日常に溶け込む駅」をコンセブトに新築された。4月25日初電から供用開始。駅改札上部にある木のゲートは西武鉄道沿線、飯能地区の西川材を使用した。日常と非日常を融合させ、魔法の世界観のエッセンスを感じられるデザインを意図した。トイレの中にも、としまえんの伐採材を活用したアートワークを飾った。トイレのサインは、魔法使いを連想させるデザインになっており、トイレ内の鏡にも魔法使いが描かれている。

駅舎上部LEDビジョンでは、駅利用者の日常に「少し非日常のエッセンス」を体感してもらうことを目的として、魔法の世界と四季を連想させるようなアニメーションを放映する。

駅前広場もイングリッシュガーデンをイメージした落ち着いた雰囲気に再整備した。映画「ハリー・ポッター」に登場する「守護霊パトローナス」から牡鹿と雌鹿の像を設置した。

■スタジオツアー東京エクスプレス

5月16日から運行を開始。映画「ハリー・ポッター」に登場する「禁じられた森」を背景に、主要キャスト「ハリー」「ハーマイオニー」「ロン」の3人をにあしらったフルラッピング電車だ。20000系車両3編成にこのデザインを施し、池袋駅と豊島園駅の間をメインに運行する。エクスプレスを名乗るが列車種別は各駅停車で、急行券や指定席料金は不要だ。

リニューアル完成を記念して5月16日には、豊島園駅駅前広場で「西武鉄道池袋駅・豊島園駅リニューアル記念セレモニー」を実施し、豊島園駅構内ではスタジオツアー東京エクスプレスの出発式を行なった。スタジオツアー東京は6月16日にグランドオープニング予定だ。

《高木啓》

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