JR九州は3月29日、運転支援装置を用いた自動運転による実証運行を2023年度末までに営業列車で実施する方針を示した。
JR九州では2020年12月から香椎線で、運転士以外の係員が前頭部に乗務するGoA2.5レベルの自動運転を目指した自動列車運転装置(Automatic Train Control=ATO)による実証運転を行なっているが、運転支援装置はその知見を活かしたもので、線区データを収めたデータベース付き車上装置を用いて自動で加減速を行なう。

ただし、回復運転や特定箇所での注意運転などでは運転士による臨機応変な手動介入が可能で、駅停止制御や速度制限、停止信号に応じた減速は手動介入後も自動的に続けられる。

JR九州では、この導入により地上子など地上設備の増設が不要となり、車上設備も簡素化できるとしており、走行試験を3月からの昼間時間帯に、鹿児島本線赤間~久留米間で不定期に実施。香椎線と同様、蓄電池式のBEC819系電車が使用される。
