JR東日本の「オフピーク定期券」はお得? 向いているのはこんな人

【JR東日本】3/18から販売の「オフピーク定期券」はお得?使える時間や価格 向いているのはこんな人
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新生活の準備として、通勤・通学に必要な定期券の購入を検討している方もいるでしょう。

JR東日本では、3月18日より新たに「オフピーク定期券」が発売されます。

定期券として利用できる時間が限られる分、通常よりも安く買えるお得な商品となっていますが、購入時はいくつか注意が必要です。

今回は、JR東日本の「オフピーク定期券」の詳細と注意点を合わせて紹介します。

オフピーク定期券に向いているのはこんな人

3月18日発売開始「オフピーク定期券」の概要

オフピーク定期券

≪画像元:JR東日本

JR東日本が新たに販売する「オフピーク定期券」は、通常定期券の10%OFFで購入できる割安な商品です。

定期券は距離が遠いほど高い上に、6か月定期となれば数万単位で出費がかかります。

仮に1万円としても1,000円引きになることを考えれば、お得なのは確実です。

「オフピーク定期券」はSuicaまたはモバイルSuicaで利用できますが、対象券種は通勤定期券のみ

通学定期券、グリーン定期券、FREXおよびFREXパルは対象外のため、利用できません。

※障害者割引、特定者割引は対象

対象の区間

東京の電車特定区間

≪画像元:JR東日本

「オフピーク定期券」は、JR東日本すべての路線・駅で使えるわけではありません

対象の路線は、山手線や埼京線、京浜東北線など、東京・埼玉・神奈川・茨城を含む、16路線279駅のみです。

また、発着駅がオフピーク定期券の対象であっても、線路が適用区間外の場合はオフピーク運賃が適用されず、オフピーク定期券の販売も行いません。

そのため、普段通勤に利用している路線・駅ともにオフピーク定期券の適用区間の方に含まれている方のみ、購入を検討しましょう。

ピーク時間帯は駅によって異なる

「オフピーク定期券」の安さは魅力的ですが、気になるのはピーク時間帯。

平日朝のピーク時間帯は同じではなく、路線や駅によって違いがあります。

山手線の場合

山手線のピーク時間帯

≪画像元:JR東日本

京浜東北線(東京以南)・根岸線の場合

京浜東北線(東京以南)・根岸線のピーク時間帯

≪画像元:JR東日本

このように、路線・駅によってピーク時間帯は異なりますが、枠事態はすべて1時間30分です。

早い駅だと6:25、遅くても9:00までにピーク時間帯は終わります。

オフピーク定期券の注意点

現行定期の10%OFFで購入できる分、時間に制約のある「オフピーク定期券」。

お得なことには間違いありませんが、購入前に知っておくべき注意点もいくつかあります。

1. 通勤定期しか使えない

「オフピーク定期券」は通勤定期限定です。

グリーン定期の他、通学定期は対象外のため、学生の方は利用できません

ただし、障害者割引・特定者割引は対象に含まれます。

2. 朝のピーク時間帯は通常運賃がかかる

「オフピーク定期券」は、割引価格で購入できる分、定期券として使える「時間帯」が限られます。

結論から言うと、平日朝最も込み合うピーク時間帯は定期券として乗車できません

土日は終日定期券として利用可能です。

「オフピーク定期券」でピーク時間帯に利用した場合は、Suicaから運賃が引き落とされます。

3. 遅延による特別な対応は行わない

さまざまな理由で、私鉄や地下鉄等の公共交通機関が遅延となる場合があります。

しかしそういったケースでも、特別な措置は行いません

遅延によりピーク時間の入場を余儀なくされた場合、通常運賃がSuicaから引き落としとなるため、これはリスクととれるかもしれません。

4. 他の定期券と併用不可

「オフピーク定期券」は入場時間を判定する必要があるため、基本的には併用できません。

しかし、次のケースのみ「オフピーク定期券」との併用が認められています。

  • オフピーク定期券の券面表示区間ないの駅を発または着とする乗車券と併用する場合
  • 新幹線に有効な乗車券として新幹線乗換改札を利用する場合

5. ピーク時間帯は「入場時」でカウント

乗車する際のピーク時間帯は入場時に判定されます。

そのため、平日朝のピーク時間帯に改札を通ると、定期券の対象外。

Suicaのチャージ残高から通常運賃が清算されるため、注意が必要です。

また、適用区間と適用区間外をまたがる場合、運賃の清算は次のように行われます。

適用外区から入場する場合

適用外区から入場する場合

≪画像元:JR東日本

「オフピーク定期券」の適用外区間から乗車した場合でも、入場時間で判定されます。

適用外区間で出場する場合

適用外区間で出場する場合

≪画像元:JR東日本

適用区間間から入場し、「オフピーク定期券」の適用区間外で出場した場合でも、かかるのは区間外分の運賃のみです。

他社線からJR(オフピーク区間)へ乗り継ぐ場合

他社線からJR(オフピーク区間)へ乗り継ぐ場合

≪画像元:JR東日本

連絡定期線で他社線からオフピーク区間のJR線へ乗り継ぐ場合は、乗り換え駅のピーク時間帯で判定します。

新幹線改札を利用する場合

新幹線改札を利用する場合

≪画像元:JR東日本

新幹線改札ではピーク時間帯の判定を行いません。

そのため、新幹線停車駅が2駅以上含まれる場合は、「オフピーク定期券」を終日定期券として利用できます。

別途、Suica定期券用特急料金が必要です。

「オフピーク定期券」向いているのはこんな人

3月18日より発売されるオフピーク定期券。メリット・デメリットを考えると、以下にあてはまる人に向いています。

・ピーク時間を避けて通勤できる人(フレックス勤務等)

・遅延の心配がない方(乗り継ぎがない等)

オフピーク定期券のリスクは、ピーク時間帯に入場すると定期券として利用できなくなり、通常運賃が発生することです。

そのためオフピーク時間帯に必ず入場できる人に向いています。

フレックス勤務などで出勤時間をずらせる方や、そもそもピーク時間に通勤しない方にとっては、通常の定期券を購入するより確実に得します。

「オフピーク定期券」は、通常定期券の料金と比較して、メリットとデメリットをふまえよく検討してから購入するのが良さそうです。(執筆者: 三木 千奈)

《三木 千奈》

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