日産自動車は2月27日、電動化戦略を中心とする長期ビジョン「ニッサン・アンビション2030」の進捗状況に関する説明会を開催。アシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は「2つの柱で電動化を加速する」と述べ、2030年の電動化目標を引き上げた。
◆バッテリーEVとe-POWER
その2本柱というのは言うまでもなく、ゼロエミッション車であるバッテリーEVと日産独自のハイブリッド車であるe-POWER車である。ニッサンはこれまでにグローバルでBEVを60万台、e-POWER車を70万台を販売している。現在の新車販売における電動化比率は13%となっている。
アンビション2030ではそれを50%にする目標を掲げたが、今回その目標を55%に引き上げた。さらに、その中間である26年の目標についても40%から44%へ引き上げている。
◆欧州は98%に上方修正
それを主要市場別に見ると、欧州では26年までに従来計画の75%から98%に上方修正。グプタCOOによると、商用車以外の乗用車については26年までに100%電動化するそうだ。また、小型車『マイクラ』(日本名『マーチ』)の後継車のBEVをルノーが生産し、供給を受ける計画だ。さらに英国のサンダーランド工場では、SUVタイプのBEVを生産していくという。