テスラの中国販売に小さな異変…国内新興メーカー含め、中国での急成長神話は終焉か

2022年末から開催された広州モーターショーでのテスラのブースの様子。やはり注目度は高い
  • 2022年末から開催された広州モーターショーでのテスラのブースの様子。やはり注目度は高い
  • 2022年末から開催された広州モーターショーでのテスラのブース全景
  • テスラの中国における月販推移とその法則性
  • 中国従来OEMの新ブランドと、中国新興勢の月販推移
  • テスラと中国新興の年間成長率の推移

テスラの中国販売に異変が生じている。2022年通年では結局前年比40%以上の44万台とそれなりに好調ではあるものの、ここ4年近く四半期ごとに同じリズムで販売台数を刻んできたその法則が、2022年10~12月期で途絶えた。

販売台数は四半期末に急増する法則があったが…

テスラの中国における月販推移とその法則性

テスラの中国販売の法則は、四半期初、四半期央は低調で、四半期末に爆発的に販売台数が増える、というものだった。なぜこのような現象が起きているのかは不明だが、おそらく供給制限をしており、四半期末により多くを納車し成績をまとめてきているものと考えられる。

もともと全量輸入だったテスラの中国販売は、2019年終わりから上海工場が稼働したことで中国産への切り替えが進んだが、そうした大きな流れの中でもこの法則は崩れることがなかった。しかし2022年10~12月期、結果として四半期央の22年11月がピークとなり、同年12月の四半期末は前月比33%減の4万台程度に落ち込んだ。これは統計が確認できる2019年初頭以降初めてのことである。


《有田直矢@インサイツ》

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