クルマが電動化されることにより、従来型の自動車産業の枠組みが変わり、消えていく企業もあれば新規に参入する企業もある。村田製作所はどちらかと言えば新規に自動車産業に参入してきた企業である。
同社が自動車産業の市場をターゲットに本格参入したのは、2012年に車載営業部を創設した頃から。元々セラミックに強い会社で電装関係は得意分野だったことから、当時からEnvironment (環境)、Infotainment (情報とエンターテインメントの融合)、Safety (先進安全)の3点に力点を置いた製品展開をはじめていた。
今回、オートモーティブワールド2023に出展した同社は「In-Car」「Out-Car」「Devices」「Topics」の4つのテーマでブースを構成していた。ここでは「In-Car」に展示された開発中の2つの製品を紹介する。
昨年、幼稚園の送迎バスの車内で置き去りにされた園児が死亡するという痛ましい事故が話題になった。同社はこうした事故を防ぐ目的で「車室内モニタリングシステム」を開発している。