村田製作所がWi-Fi方式の乗員検知センサ開発を加速、置き去り防止や健康状態把握…オートモティブワールド2023

村田製作所ブース(オートモーティブワールド2023)
  • 村田製作所ブース(オートモーティブワールド2023)
  • Wi-Fi方式では、Wi-Fiの電波で幼児の呼吸を検知する
  • 車室内モニタリングシステムは、Wi-Fi方式とミリ波のセンサを使用したレーダー方式をラインアップ
  • 1.5cm程度のサイズの四角形のレーダーモジュールにすべての機能を集約
  • 悲惨な事故を防止するため、用途別に様々なソリューションを展開
  • 乗員モニタリングセンサは、バイタル信号を検知し、多用途展開が可能
  • 開発中の乗員モニタリングセンサ
  • 乗員モニタリングセンサを使用し、乗車時に健康状態をチェック

クルマが電動化されることにより、従来型の自動車産業の枠組みが変わり、消えていく企業もあれば新規に参入する企業もある。村田製作所はどちらかと言えば新規に自動車産業に参入してきた企業である。

同社が自動車産業の市場をターゲットに本格参入したのは、2012年に車載営業部を創設した頃から。元々セラミックに強い会社で電装関係は得意分野だったことから、当時からEnvironment (環境)、Infotainment (情報とエンターテインメントの融合)、Safety (先進安全)の3点に力点を置いた製品展開をはじめていた。

今回、オートモーティブワールド2023に出展した同社は「In-Car」「Out-Car」「Devices」「Topics」の4つのテーマでブースを構成していた。ここでは「In-Car」に展示された開発中の2つの製品を紹介する。

昨年、幼稚園の送迎バスの車内で置き去りにされた園児が死亡するという痛ましい事故が話題になった。同社はこうした事故を防ぐ目的で「車室内モニタリングシステム」を開発している。


《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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