長引く半導体不足、レクサス納期遅れで受注を制限[新聞ウォッチ]

レクサス RX500h Fスポーツ パフォーマンス
  • レクサス RX500h Fスポーツ パフォーマンス
  • トヨタ自動車元町工場

新型コロナウイルスについては、感染症法上の分類見直しについて、今春にも現在の「2類相当」から「5類」へ引き下げる方針で、マスク着用の緩和も時間の問題とみられる。一方で、半導体不足は相変わらず自動車業界を悩ましており、解消のメドが立たないようだ。

トヨタ自動車も2月の世界生産台数を75万台程度にすると発表。前年2月の実績(74万台)を1%上回るものの、国内1工場の一部ラインの稼働を止めるため、直近まで想定していたとみられる約80万台よりは少なくなるという。

こうした中で、きょうの日経が「高級車『レクサス』の受注を制限する」と報じている。記事によると、車載半導体をはじめとした部品不足は2023年も続くとみられ、各販売店に割り当てる受注数に上限を設け、2年先までの納期情報を販売店と共有するシステムを今春に導入し、受注分については安定して出荷できるようにするという。

部品不足による納期遅れは、半導体を多く使う高級車でより深刻で、レクサスは半導体を1000個超と一般的なトヨタ車よりも数百個多く掲載するとされている。遠隔で車両を施錠するリモコンキーや音響向けの半導体など、様々な用途の半導体が不足しているようだ。

ただ、車メーカーが多くの車種を対象に受注を制限するのは珍しく、「受注制限は販売の機会損失につながる恐れもあり、供給網の立て直しが急務となる」とも伝えている。

トヨタと言えば、東日本大震災後のサプライチェーンの寸断や電力不足などの“6重苦”にさらされた時にも「日本のモノづくりを守るため、石にかじりついても国内生産300万台を維持する」と宣言していたが、今回の長引く半導体不足では「理想」と「現実」のギャップを埋められないまま、部品調達や供給計画などの見直しに追われているようだ。

2023年1月19日付

●コロナ5類今春にも、分類見直し、首相、検討指示へ(読売・1面)

●東電旧経営陣二審も無罪、津波予見性改めて否定(朝日・1面)

●高速の深夜割引一律を見直しへ、国交省方針、走行距離に応じて(朝日・29面)

●欧州新車登録3年連続減少、昨年、半導体不足で(毎日・7面)

トヨタ、2月生産75万台計画(産経・11面)

●JR東、新卒初任給8000円引き上げ(東京・7面)

●トヨタ、レクサスに受注制限、車載半導体の不足続く(日経・3面)

●訪日客12月100万人超す、137万人、コロナ前比54%に回復(日経・5面)

ガソリン横ばい168.2円、店頭価格(日経・5面)

●中国の自動運転レベル4黄信号、運行規制やコストが壁に(日経・12面)

《福田俊之》

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